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義父葬儀顛末記⑲~堀ノ内斎場にて

結婚式場のような斎場の中に入ると、何組もの家族でごったがえしていた。

友引の次の日なので、混んでいたと後からNさんから聞かされた。

葬儀の段取りを決めるときに

「堀之内斎場は、6つ火葬炉が並んでいるのですが、3つの火葬路で区切られている特別室がございます。どちらにしましょうか?」

という話があった。

どちらでもいいと思ったけど、ゆったりとした空間の方がいいのでは?ってことになり、何となく「特別室」を予約した。

確かに特別室の方がゆとりはあったけど、右の火葬路でお骨上げをする遺族、左にはそれが終わった家族、真ん中に私たち・・・と、すごいことになっていた。

祖母のときの田舎のお葬式に比べると、何もかもが事務的に進んでいき、それが私はすごくありがたかった。

一番つらい場面だと思っていたけど、あっちもこっちもで、遺族は私たちだけじゃないってことも何だか心強かったのだ。

火葬場のイメージといえば、これは昔の映画をテレビで見たんだと思う。

火葬の間、煙突から上がる煙をぼーっと眺めているシーン。
何とも嫌な時間だろうなと思っていた。

だけど、今は煙が出ない仕組みになっているらしい。

2階に上がると、「**様ご遺族控え室」の立て札が立てられたお部屋がずらーっと並んでいて、そこで1時間ほど待たされる。

係の方が呼びにきて、お骨上げ。

「しっかりとした骨をしていらっしゃいます」と言われて、毎日、チーズとヨーグルトと牛乳を欠かさなかったからかなあなんて思ってしまった。

からっとした雰囲気であっという間に終了。
これも私にはとてもありがたかった。
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義父葬儀顛末記⑱~告別式

お通夜の後、吉祥寺のホテルに向かう。

ここのホテルに入っている中華料理のお店には、みんなでよく行った。

思い出のホテルだからというわけではなく、単にここが一番近いから予約したのだけど、かえっていろいろなことを思い出して、なかなか眠れなかった。

ハワイ旅行用にもらった睡眠剤を飲んでも、全く寝付けなくて、焦っているうちに、2時頃、眠ってしまったようだ。

朝食は、バイキングでしっかりと食べて、出発。

いよいよお別れだなあと思っているのか、夫はほとんどしゃべらない。

私は、義父の魂はもう自由にあちこち飛び回ってるんじゃないかと思って、そんなに寂しくなかった。

今回のことで、私と夫の死生観の違いと、嫌というほど思い知ることになる。

子供の頃から母から聞かされ続けてきた、「亡くなった後も、常に見守ってくれているから…」なんて話は、夫には到底通じそうもなかった。

(最近になって、ようやく理解し始めてくれてるみたいだけど…)

告別式も始まると、滞りなく進んでいき、いよいよ出棺の準備。

ひつぎが開けられると、葬儀屋さんに渡した、新聞の朝夕刊、ワインラベルのコレクション、家族写真と、義父+友人の写真が入っていて、この日初めて泣いた。

子供の頃、参列したお葬式での記憶か、ドラマで見たのかわからないけど、棺は、遺族が釘を打って閉めるのかと思っていた。

が、ふたを上からちょっと押さえると、それできちんと閉まる仕組みになっているらしい。

よかった。

出棺し、火葬場に向かう。

夫にこそっと「バスには乗りたくない~」とわがままを言って、Nさんにタクシーを手配してもらっていた。

火葬場まで、すごく時間がかかると思っていたからだ。

バスに揺られていくのは、何となく嫌だった。

でもさすが都内、民間の火葬場が幾つもあるらしく、20分くらいで到着。

これが、とてもきれいで立派な建物で、デパートのように、エスカレーターが並んでいる。

結婚式場?と思ってしまうくらいだ。

本当に驚いた。

義父葬儀顛末記⑰~お通夜

お通夜当日。

既にすごく疲れていたので、胃薬やら頭痛薬やら、漢方薬局でもらった牛黄のサプリやら、いろいろ飲んで、家を出発。

義母と義妹をピックアップして、お寺に向かう。

このお寺が、私の理想どおり、こじんまりとはしているけれど、とてもいい雰囲気で、ここがあいていてよかったなあと思う。

花祭壇も思った以上に立派で、おお・・・っ!と思いながら、デジカメにおさめた。

住職さんへの挨拶(ここでお布施を渡す)などしているうちに、参列者の方が到着。

夫はバタバタ走り回っているし、義母はぼーっとしているので、私のことを誰も紹介してくれないまま、「お暑い中、ありがとうございます」と、親戚の方に挨拶に回る。

でも始まったら、後は座っているだけ。

どうなることかと思ったけれど、当日が来れば、何とかなるものだなあとしみじみと思う。

お焼香の途中、Nさんの部下がさささっと近づいてきて、「お料理が足りなくなりそうなので、お寿司を追加してもよろしいですか」と言われて、お任せする。

そういうことも、全部葬儀屋さんがやってくれるのだから、当日は、本当に楽だった。

体力がもつかと思ったけど、アドレナリンが放出されている感じで、全然大丈夫だった。

通夜振る舞いの席で、初七日の出欠を確認し、この日は終了。

義父葬儀顛末記⑯~突然の思いつき

お通夜当日。

お通夜の後、吉祥寺のホテルに泊まることになっていたので、朝からバタバタと準備をしていた。

準備をしながら、何となく、何となくなんだけど、義父の会社の人を呼ばなくて本当にいいのか?っていう気持ちが大きくなっていった。

義父は、毎年会社のOB会に参加していた。

それが3年前から突然行けなくなってしまい、義父の年賀状を見ると、「OB会でお会いできていませんが、お元気でしょうか」という言葉が並んでいる。

義父が会いたくてしょうがない人が何人かはいるのではないかということが突然気になり始めた。

夫に

「やっぱり同窓会の方へのFAXは、事後ではなく、今日してもらったほうがいいんじゃ?」

と言ってみると、

「まあ当日の連絡だから、義理で大勢の人が詰めかけることもないだろうし、来たとしても2~3人だと思うから、いいんじゃない?」

と言われて、同窓会の窓口に電話。

「実は、今、システムの入れ替えをしていて、FAXを流せるのが、午後になってしまいますが」と言われる。

よりによってこんなときに・・・ということは、これは案外好都合かもしれない。

当日の午後、FAXを見て、駆けつけてくれるなんていうのは、相当仲のいい人だけだろう。

でもこの突然の思いつきを、後から夫や義母に感謝されることになる。

「大学も一緒で、入社してから何十年、同士であり、戦友のような存在でした」という同期の方や、昔、社宅で家族ぐるみのおつきあいをしていたご夫婦とか、父のことを本当によく知る方ばかりが、お通夜や告別式に参列してくださったのだ。

そういう方から、在りし日の父の話を聞くことで、夫もすごく癒やされたと思う。

会社のつき合い=義理、と思っていたけど、義父にとっては、親戚以上に濃いおつき合いだったのだ。

親戚+義父の同僚、ということで、義父のことを直接知る方ばかりで送ることができたのは、何ともいえない満足感となって、私たちの中に残った。

義父葬儀顛末記⑮~受付が決まらない

細かいことだけど、ギリギリまで心配の種だったのが、告別式の受付だ。

今回、圧倒的に若い人の手が足りないのだ。

とりあえずお通夜の日は、義父の一番下の妹さん(お若くで元気)夫婦にお願いすることにした。

だけど、告別式は、参列者が把握できていない。

頼みのNさんにも「本当は私たちでお手伝いしたいのですが、お金を数える作業があるので、できないんです」と言われてしまい、前日になっても、決まらなかった。

そんなとき、マンションお隣のTさんから「お手伝いしますから、何でも言ってください」と声をかけられた。

マンションの人への連絡は全く頭になかったのだけど、父を家につれて帰ってきたときに、住民の方から「どなたかお亡くなりになられたのですか?」と声をかけられて、その話が広まったらしい。

お隣のTさんは、枕花を持ってきてくださって、3日間、お会いするたびに「お手伝いすることはありますか?」と言ってくださったので、たとえ社交辞令だとしても、本当にありがたかった。

どうにもならなければ、Tさんに事情を話して、「どなたかマンションの方に受付をお願いできないでしょうか」と相談することも考えた。

でも最後のほうは、もう考えるのがめんどくさくなってしまって、「告別式は参列者も少ないだろうから、

私が受付に立つわ」なんて言っていたのだけど、

結局どうしたかというと、

困っている私たちを見かねてNさんが

「お香典袋は開封せずに、そのまま袋に入れるだけという形でよければ、私たちでやります」

と言ってくださったのだ。

当日、ちょっと事情が変わったので、Nさんにお願いして正解だったのだ。

プロフィール

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キサ
性別:
女性
自己紹介:
契約社員(在宅)+主婦少々。現在、本館更新停止中のため、たまーにJ長K長の記事も書きますが、ほとんどがただの日記です。

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